到彼岸〔とうひがん〕・妄想MEMO 【パロディ】クロイツェル・ソナタ その5
【個人的妄想のメモと気が向いたときの近状記録】 ここはヘルシング同人サイトの2次創作専用のブログです。 妄想の糧やオタの日常を呟いています。 心当たりがないのに、何故か迷い込んでしまった方は、速やかにお帰りくださいませ。
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いつもより短いのですが、下にパロの続きを投下。同じ流れであとちょっと続くので、あまり間を置かず、次もサクッと上げたいですが・・・果たして出来るか、自分っ!?


というか、どーーーーーーこまでパロを引っ張るんだ、お前っ!!と自分に突っ込みをしたい(笑)

書きながら・・・男装のお嬢さま。それもホスト...ぐひひひひ~な具合で楽しんでいるのが、長引いている原因な気がします。




あっちもこっちも、連載続けて、それを処理できる能力もないもんだから、某掲示板の「ごぼぼぼ・・・」なスレの感じで、その内海底にたどり着いてしまいそうです。
そろそろパラレルなお話の続きも再開したいぜ・・・

せめて阿修羅殿のように頭3つに手が6本あれば、アイロンかけながら、パン練りながら、妄想を書けるのにっ~(いや・・・不器用なんで結局、頭3つと手を6本使って、1つのことをやるのが精一杯か?!)



【ご注意】
・お題は「アーグラでホストパロ 18禁」です。
・格好いいお嬢さまや旦那が出てくる話には、到底、なりそうにもありません。
・完全なるパロディです。ヘルシングの内容からは大きく外れております。


以上をご了解の方のみ、「続きはコチラ」をクリックしてお読み下さい。



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クロイツェル・ソナタ その5







「悪りぃ、待たせたな、インテグラ。どうだ気分は?」
そう言いながら頭をポリポリ掻いてドアを開けた隻眼の男は、部屋にいた男の姿を見て頬を引きつらせた。


――何で、旦那がここにいるんだ?!



いつもは一番先に店を退く男なのに、何故今夜に限ってここにいるのか?――そんな怪訝な眼差しで頬を引きつらせているベルナドットに、件の漆黒の男はソファに座ったまま低く声を掛けた。


「ベルナドット、この坊やは葉巻を頂いたお礼に私が家まで送っていく。お前はもう帰れ。」

人の意見など聴く耳がない、王の宣託のような冷たい響きの言葉に、ベルナドットは「それで、いいのかい?」と、視線をインテグラに送る。

インテグラは冷えた微笑を浮かべてその視線に同意の頷きを返した。


彼女の本心としては甚だ不本意だったが、ここでベルナドットに楯突かせるのは拙い状況であることは、彼女にもわかっていた。
この王様のような男の不興を買うことは、この店では禁忌にあたる。

さっきよりは大分しゃんとしているが見た目にはまだ疲労があるその若者の様子に、ベルナドットはちょっと心配そうな表情を浮かべたが、「大丈夫です。もう遅いので帰った方がいいですよ。」と言うインテグラの落ち着いた口調にウンと頷くと、その視線の標準を漆黒の男にあわせた。


「ほんじゃあ、頼みましたよ、旦那。こいつには今夜、世話になったから、俺からもよろしく頼みます。――そのぉ、ちゃんとインテグラを家までおく・・・・・・」


「うるさいぞ。この坊やは私が間違いなく、送ってやる。余計な口を利くな。」


多少遠慮気味だったが、明確な意思を伝えようとしたベルナドットの言葉を、男は低い錆を含んだ声で遮った。

人の話に耳を傾ける必要などない傲慢な王様の物言いに、インテグラもベルナドットも内心ギクリとしたが、本人は腹を立てている様子は微塵もない。
むしろ、面白がっている風に、その整った口元はちょっと引き上げられていた。

漆黒の男が思いのほか機嫌が良さそうなのを見て取ったベルナドットは、「んじゃ、また明日な」と、インテグラに目配せをしながら声をかけると、後ろ髪を引かれるような様子でドアをパタンと閉めて帰って行ったのだった。










「乗れ、坊や」


呼んだ様子もなかったのに、すでに店の前で待っていた黒塗りのタクシーに乗ったインテグラは、男が告げた行き先に眉を顰めた。


「―――何故、知ってるんだ?」
この男に自分の住んでいるマンションの住所を教えた覚えは、インテグラにはなかった。


「職場の同僚の住んでる場所を知ってるのは、不審かね?」

男は酷薄そうな唇の片方を皮肉気に引き上げる。


「――あきらかに不審だろうが!個人情報だぞ?!・・・・・・誰から聴いたんだ?もしかしてオーナーか?」


夜目にも分かる白皙の美貌の口の両端を、男は愉しげに引き上げた。

「いいや、違う。そんなところから訊き出さなくても、情報源と云うのは色々とあるものだ。
そう言うものは知っておいて損がない。なに、お前であれば、いつかは内働きだけでは済まなくなるだろうと――そう考えていたからな。喜んで手伝い(ヘルプ)をしてくれる有能な同僚の情報を得ておくのは、仕事の内でもある。」


「――――喜んで・・・・・・手伝いって!!」

ふざけんなよ、この野郎ーーっ!誰が好き好んでお前のヘルプをするんだ!!―――そう心の中で悪態をついたインテグラは、装っていた氷壁の冷たい表情を思わず崩し、不快な表情をあらわにした。


心の中で悪態をついたらしいインテグラの、装っていた冷たい無表情が瓦解して、眉間にシワが寄せられ片頬が忌々しく引き上げられるのを、薄暗い車内でも見逃さなかった男は、ようやくこの歳若い同僚の仮面が剥がれかけた――と、目元だけで妖しく笑う。
だか、暗い車内では、そんな男の笑いはインテグラには見通せなかった。

秀麗な面差しの男の凍えるような・・・・・・残忍と紙一重な妖しい笑い。そんなものは見ないにこしたことは無かったが・・・・・・



「―――貴方の手伝いなんかしませんよ。それに今日はたまたまです。勤務予定の組み方が甘かった責任を自分でとっただけですから。」

インテグラの声は相変わらず無表情を装っていたが、その口元は苦いものを噛んだ時のような忌々しさが滲み出ていた。


「たまたま――と云うことはなかろうな。初見の客から送り指名が入ったくせに。どう考えても次は本指名だろうが。」


男は長い脚を少し窮屈そうに組みかえると、腕組みをしたままさらに深く座りなおし、華奢な姿が中性的で美しい少年のように見えるインテグラの方へとわずかだが巨躯を寄せた。そして、夜の室内で明かりに瞬くベルベッドのような声で、さらに言葉をつむぐのだった。


「お前は、頭にカッと血が上る、もっと馬鹿な坊や(ガキ)なのかと思っていたが、そうでもなかったな。やろうと思えば存外に、客のあしらいが上手く出来る。
いや・・・・・・上手いと言うより、所謂、天然と云うやつなのかもしれんが、洞察力と観察力が付随すればそれなりに、仕事がこなせると言う事だ。
内勤とプレーヤーを一緒にこなすスタッフは珍しくもない。客から指名が入れば、否が応にも引っ張り出されることになるのは、間違いないな。」

いつも女たちを惑わせる艶やかな手触りを夢想させる声でそう言った黒い男は、何が愉しいのか喉の奥でくくっと笑ってインテグラの気持ちを逆撫でした。


――構うことはない。ただ機嫌を損ねないように送ってもらって、それでさよならすれば良いのだ。
大人気なく喧嘩する理由はない。顔を立てればそれで済むことだ。マンションまで送ってもらって、それでさよならだ!

インテグラはそう思い込もうとするのだが、胸の何処に引っかかりを感じるこの男の言葉の端端に含まれるものと、傲岸不遜な人を嘲笑するような振る舞いに、何故か眉根を寄せてむかっ腹を立てずにはいられないのだった。


そんな彼女の苛立ちを見透かしたように、夜に紛れる漆黒の男は、手からグローブを抜き取ると、その白蝋色した指先をつうっと伸ばし、冷たい黄金色した長い髪へと絡めた。
ひと房摘んだインテグラの白銀の雫を含んだブロンドの髪を、男は指先にくるくると巻きつけると、大きい身体を優雅に・・・・・・音もなくインテグラに傾け、それに薄い唇を寄せる。

屈んだ姿勢から見上げてくる男の視線は、強い赤みを含んだ茶色と云うよりは、芳醇な深い色見のボルドーのワインを満たしたグラスのように艶やかで、一連の男の動作にあっけに取られていたインテグラは、その視線を正面に受けて、思わず頬をカッと紅潮させた。

この男は人を喰らう獣のような残忍さと暴力性を何処からか香らせているのに、とても優雅で大胆で。その動きの一つ一つがいつもあまりにも滑らか過ぎて・・・・・・そう・・・・・・何故か、その姿から『官能』と云う言葉を、インテグラはイメージせずにはいられない。


明らかに狼狽を面(おもて)にのせたインテグラを見た男は、髪に口づけたまま目だけを細めて美しく微笑した。
下から掬い上げるようにして見つめてくる、秀麗な顔を妖しい微笑に彩った男を見下ろして、インテグラは青の瞳に力をこめた。
この男に誑かされまい――と、無意識にだったが、彼女は眼鏡の奥の青の瞳に怒りに揺らぐ炎を掻き立てた。


恐らく。
大金を叩いて店に通い詰め、持っているもの全てをこの男に貢いでいる女たちは、この男のこんな風な・・・・・・危険で大胆で優雅で、そして官能を香らせる何かに脳髄を焼かれてしまっているのだろう!


そんな風に考えたインテグラは頬を紅潮させながらも、女を誑かして蕩かすような男の深い赤色の視線を、厳しい青の視線で睨み返す。
そして、「勝手に人の髪に触るな!」と低い唸りの声を上げると、男の頬を本気で打つつもりで手を振り上げたのだったが―――

自分の持つ視線の力が、この相手にはどうやら効きそうにもないらしいと判断した男は、名残惜しくその髪を解くと、インテグラの手が頬に打ち下ろされる前に、するりと姿勢を元に戻したのだった。


「―――小僧(ガキ)め。お前はまだ、愉しむ術を知らぬ餓鬼だ。・・・・・・だが、それがいい。気に入った。」

男は何が愉しいのか、背凭れに巨躯を預けたまま、肩を震わせてクツクツと声を出して笑う。どうやら歳若い同僚の態度が酷く面白かったらしい。中性的な雰囲気をかもし出す硬い殻に包まったままの少年のようなこの同僚を、男は気に入ったらしかった。

こんな風にこの男が上機嫌なのは初めて見たインテグラだったが、それでもとても同じように愉快にはなれない・・・・・・いや、むしろ彼女の不機嫌さは増すばかりだった。




この場だけ。今夜だけコイツの顔を立てれば済むことだ。波風を立てる必要はないし、それにコイツに、『女』だと知られるのは、さらに拙い事態を招くだろう・・・・・・彼女は、そう自分を納得させようと、口を引き結び、隣で愉しげにクツクツと笑う男を無視しようとした。
だが、そう考えたのは、大きな間違いだった―――と、間もなく彼女は思い知ることになる。

そもそも横柄で傲慢で態度がデカイ王様のように振る舞う男は、それに見合った自尊心と矜持と気位と審美眼が備わっていて、その実、大層気難しい存在だった。

それにこの男は、そもそも他人に対してそれほど関心を抱かない。この男の関心は、もっぱら自己欲求を満たすことに費やされることが、ほとんどなのだ。

そんな男が『面白い』とか『気に入る』とか云う対象は中々いるものではない―――いや、『気に入った』と言わしめる存在がいるのは極めて稀なことなのだ・・・・・・とインテグラが気がつくまで、そう時間は掛からなかったのだった。





つづく





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何だ、このアーグラは!?BLじゃないよ(笑)
旦那、さらに腹黒さアップ(当社比)



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