到彼岸〔とうひがん〕・妄想MEMO 【パロディ】クロイツェル・ソナタ その4
【個人的妄想のメモと気が向いたときの近状記録】 ここはヘルシング同人サイトの2次創作専用のブログです。 妄想の糧やオタの日常を呟いています。 心当たりがないのに、何故か迷い込んでしまった方は、速やかにお帰りくださいませ。
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この前、左な発言を公の場でかました官房長官。

よくもまぁ、そんな言葉をあそこで吐いたもんだ。従事している人たちを、随分と冒涜しなさったもんだな!!と思った管理人でありますが・・・

しかし・・・根はやっぱりヘルオタなので、すぐさまあの台詞が脳内に流れました(おい・・・)



「銃は私が構えよう 照準も私が定めよう 弾を弾装に入れ 遊底を引き 安全装置も私が外そう だが 殺すのはおまえの殺意だ さあどうする命令を! 」



旦那は間違いなく、ヘルシング機関が保有する最大・最強の武器であり、そう云う意味では「人でなし」のこの男ほど「暴力装置」という言葉が合う対象はいないような気がします。

ヘルシングが有する猛毒を隠し持つ虐殺兵器。
保管するのも、使用するのも、力を解放するのも。それを所有するに伴う「危険」、使用に伴う「殺意」、「始末」と「顛末」は、すべて己で背負わねばならないのが、ヘルシング。

お嬢さまが負う『最大の重責』。それが『伯爵』と呼ばれた吸血鬼。


所有する「力」を、保管し、支配し、使役するお嬢さまの覚悟。そんな覚悟がアンタには、お有りなのかね?と、お嬢の爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいぜ!と思った昨夜でした。



そんなこんなで、またアーグラ思考に没頭した管理人。
短いのですが、下にパロの続きを投下いたします(そっちに変換かよ!?と云う突っ込みはナシで)




【ご注意】
・お題は「アーグラでホストパロ 18禁」です。
・格好いいお嬢さまや旦那が出てくる話には、到底、なりそうにもありません。
・完全なるパロディです。ヘルシングの内容からは大きく外れております。


以上をご了解の方のみ、「続きはコチラ」をクリックしてお読み下さい。



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クロイツェル・ソナタ その4





夜中でも明るい昼色(マチネ色)のサングラスをしたままの男は、大きな身体に似合わず、いつも動きがしなやかだった。

光りの加減で太い縞が入っているのが微妙に判る艶やかな漆黒のダブルのスーツが文句なしに似合っているその姿は、まるで人を食らう黒豹のようだ――と、インテグラは表情を冷たいものにした。

今も、ソファに座っていたインテグラの身体が傾ぐほどの大きな巨躯をすぐ隣に沈み込ませたのに、黒に覆われたその身体からは、無粋な物音はなにひとつ響かない。動きにも無駄なものがない。
この男はいつもこうやって、知らないうちに人のすぐ側まで忍び寄るのだ。



海の中のような部屋の照明に、男の青白い肌が冴え冴えと浮かび上がる。

これが加工の限界と思われるような細いピンタックシャツの襟元はクラシカルで、その襟元を飾るのはボルドーの深みのある赤を混ぜたシルクの光沢を放つ紅のタイ。
黒と白と紅。そんな正装染みた色の対比は、正統を通り越して野暮ったくなる事が多いのに、結ばれた絶妙な大きさのノットで飾られたそんな襟元は、男の美貌にとても似合っていた。

多分、こんなのはこの男以外が身につければ、違和感を感じる装いなのだろうが・・・・・

元々、白皙の美貌を誇る男の肌は、漆黒の髪のせいもあってかさらに青白くインテグラの目に映り、それはまるでインテグラの・・・・・・ヘルシングの宿敵のような、あの一族を彷彿とさせるのだった。



同じソファに座ってもインテグラから見れば、やはりその顔は遥か高い位置にある。
自分も女では長身の高い部類だが、この男はそれを遥かに凌駕する高さだった。

その長身からサングラス越しに自分を冷たい目線で見下ろしている男に、インテグラは威嚇するような低い声を出した。


「何か御用ですか?」

装った無表情とは裏腹な刺々しいものを含んだ声に、男はクツリと喉の奥で笑って、目を細めてたようだった。


この男の視線は、まるで絡みつく蛇のようだ――インテグラはいつもそう思う。


切っ先が鋭い、痛いと感じる視線。それ以上、ちょっとでも力を込めれば、その視線の先が肌に突き刺さる、猛毒を蓄えた蛇の牙のようなようなそんな目つき。
人間のものというより、爬虫類のような・・・・・・人の道理が通じないような何かを感じる、肌を総毛立たせる目つきをして、この男は時折、インテグラを眺めている時があった。


「そう、吠えるな、小僧。」

男の声は低いが良く通る。
わずかに口を開いた呟くようなしゃべり方だったのに、その声はインテグラの鼓膜を大きく震わせた。


「小僧、お前に用があるから来たんだ。」

男は長身を折るようにして、彼が『小僧』と呼んだ、氷壁を装っているインテグラの顔を覗き込んだ。


「葉巻だ、葉巻。お前なら持ってるだろう?ここの連中は煙草ばかりだからな。お前が一番手っ取り早い。」

どうやらこの男は手持ちの葉巻を切らしたらしい。


「――だったら、応接室に置いてあるものを使わせてもらったらいいんじゃないんですか?」

この部屋の続きにある応接室のテーブルにも、葉巻は置いてある。
無論、従業員やホストが喫んでいいものではないが、拝借した分を後で補充してくれるのだったら、この男に関しては誰も文句は言わない・・・・・・いや、言えないだろう。


「拝借した本数を申請してくれれば、あとでその分、引いておきますから。」

この男だったら、それをしても許されるだろう。何せ、順位付けでは首位を転落したことがないと聴く。他所に行かれては困る、この店の黄金(きん)を産む虎の子なのだ。


「あれは、駄目だな。あの銘柄は好かん。」
そう言った男はあんな味の葉巻のどこが旨いんだ?とばかり鼻の先でインテグラを小馬鹿にしたように嗤った。


「お前のやつがいい。私のと同じだからな。ぐずぐずせずに、さっさと葉巻を出せ。」


インテグラはわずかに口の端を嫌そうに引き上げてから、懐に仕舞っていたシガーケースを取り出した。


「何もただで寄こせとは言ってない。ちゃんと倍にして返してやるから、嫌な顔をせずに渡せ。」


倍にすると気前の良いことを言う男のことなど鼻っから信用していないインテグラは、自分の分を1本抜いてから、芥子粒真珠で装飾された鈍い燻銀のシガーケースを、「葉巻は返してもらわなくても結構です。お好きなだけどうぞ」と、素っ気く男に渡した。


インテグラはこの男が嫌いだった。

オーナーにも最高責任者にも、目上の者にも対等に口を利くこの男は傲岸不遜で、その居丈高な態度と、暴力と血を何とも思っていないらしい様子は、店の中の誰もが畏れる対象だった。なのにそれでいて、女誑しで女好きで、客たちからはとても人気があるのだ。

女の気を惹くのが巧みで。冷たくて美しくて典雅で、大胆で。
そんなものを多くの女が好むのだと――インテグラはここに来て、初めて知って驚いたのだったが、彼女は正直、この男がどうしても好きにはなれない――むしろ嫌っていた。


「返さなくていいだと?生意気だな、小僧のくせに。それにお子様なクセにこんな良い葉巻を吸ってるのも生意気だ。」

インテグラはそんな男の言葉に、わずかに片眉を上げて不快感を表したが、その目は自分のシガーケースを受け取った男の手をそれとなく注視していた。

シガーケースは偽りない純銀だった。

もしかしたらこの男は宿敵なのでは?疑っていた彼女だったが、男が手袋を脱いだ白蝋の指先で何事もなく優雅に蓋を開けて葉巻を取り出すのを見ると、残念なような、落胆したような・・・・・・それでいてホッとしたような思いに駆られたのだった。


この男は、酒も飲めば食べ物も口にする。日の下も平気で歩くし、着替え室にあるシャワーも問題なく使う。それにインテグラが喉許に十字架のピンを留めて来ても、何の反応も示さなかった。
日の光りにアレルギーがあるのだ――と言って、日中は光りを遮る装いをしてはいるが、それでも日の光りも流れ水も、十字架も。この男は、それらに対してあの一族が見せる嫌悪と拒絶を示したことはなかった。

それらが平気な吸血鬼など、インテグラは聴いたこともなかったし見たこともない。


――― やっぱり、この男は人間なんだ。

シガーケースを弄びながら、美味そうに紫煙を吸う男の隣で、インテグラはようやくちょっとだけ肩の力を抜いて自分の葉巻に火をつけたのだった。



「こんな好い玩具に美味い葉巻を入れて、それでも本業は学業か。とんだ坊主だな。」

インテグラを子ども扱いして鼻で笑った男に、ムッとしたインテグラだったが、それでもこの男に本気で突っかかる気は毛頭ない。この男は何かこう、とても危険なものだ―――と本能が告げるのだ。


ソファに沈んだまま葉巻を美味そうにくゆらせて、ようやく一本灰にした男は、テーブルの上に乗っていたグラスを見つけると喉が渇いていたのか、それに手を伸ばす。
男の隣で自分の葉巻をゆっくりと吸っていたインテグラは、思わず声を上げた。


「あっ!それは私の――」インテグラはそのグラスを奪い返そうとする。

自分が口をつけていたものに、この男が唇を重ねるのは、何故か肌が粟立つほどの嫌悪感を覚えたのだ。


インテグラは短くなった吸いかけの葉巻をクリスタルの灰皿に投げつけると、ムキになってグラスを奪い返そうと腕を伸ばす。
伸ばされたその細い指先をするりとかわして、グラスの薄い縁を酷薄そうな血の気の薄い唇に当てた男は半分残っていたその水を喉に流し込んだ。

そして、青の瞳の明度を上げて睨みつけてくるインテグラを横目で見下ろすと、男はその顔からマチネ色のサングラスを外して、インテグラの顔に自分の顔を重ねたのだった。



何をされるのかも判らないうちに、男の冷えた唇が重なり、その感触にインテグラは驚いて心臓を跳ね上げる。するとすぐにインテグラの後頭部に男の大きな手が添えられて、まるで縫いとめられるように顔が唇に押さえつけられた。

インテグラは、唇が重ねられる気持ちの悪い感触に恐慌を来たして悲鳴を上げようとしたが、口を少し開いたところで男の指先が顎を押さえつる。
そうしているうちに彼女の口内には、自分と同じ葉巻の味がする水が口移して流し込まれたのだった。


男の唾液が混じっているだろうその水を吐き出そうとしたが、その唇を離すこともままならない。
どうやって息をしていいのか分からない彼女は、その水を吐き出すことも出来ず、酸素を求めて苦しく喘ぐ胸の動きに合わせ、とうとうそれを咽みこんでしまったのだった。

唇を合わせたまま、相手がこぽこぽと咽ぶ様子を確認した男は、ニヤリと嗤うとようやく唇を離した。


けぽっと咳き込んで胸元と口元を押さえ、身を折って咽んでいたインテグラはようやく呼吸を落ち着けると、男の胸倉を掴む勢いで身体を起こした。


「このっ、この変態っ!!」


「人聞きが悪い。これはお前のだったんだろう?飲みたそうにしていたから、飲ませてやったのに、何が変態だ。」

そう言った男の顔には明らかな嘲笑が浮かんでいたが、その影に妖しい淫靡な気配が隠れていることにインテグラは気がつく様子はなかった。


「へっ、変態だろうがっ!!おっ、男の唇に、男が唇を重ねるのは、どう考えても異常だろうっ!?何を考えてるんだ、アンタは!」


「―――ふむ、異常か・・・・・・」


男は口の片方だけを引き上げて、狡猾さを滲ませた笑いを作る。
その顔を見てインテグラは内心ギクリとしたが、その思いをかろうじて顔に出すのは堪えたのだった。


「お前が男でも、私は別に気にせんよ。気に入れば老若男女の区別など、私にはない。面白い人間であれば、それで十分だ。気に入れば何も問題はない。」


「何だ、それは?!きっ、気に入れば、老若男女の区別がないのか、アンタは!」


何も問題はない――そういい切る男の言葉はきっと真実なのだろう。
インテグラは頭を真っ白にして、口をぱくぱくとさせていた。もう何を言い返していいのか、自分でもわからないのだ。


「私が全部取り上げては拙かろうと思って、お前にも飲ませてやったのに。何とも人の意を汲めん小僧だな、お前は。だが面白い。色々と面白いぞ。中々に気に入りそうな人間だ。」


頭の中を真っ白にしているであろうインテグラを見て、口の両端をニイッと上げて厭な笑いを見せた男は、さらにもう一本、インテグラのシガーケースから葉巻を取り出して火をつけたのだった。




つづく


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やっとアーグラ風味(笑)




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