到彼岸〔とうひがん〕・妄想MEMO 妄想、止まりませぇーーーん
【個人的妄想のメモと気が向いたときの近状記録】 ここはヘルシング同人サイトの2次創作専用のブログです。 妄想の糧やオタの日常を呟いています。 心当たりがないのに、何故か迷い込んでしまった方は、速やかにお帰りくださいませ。
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昨日のカウンターの回り具合に、ビックリした管理人。
一瞬、どっかにURL晒されたのかと思った。(最近ミクシィから来る方も多いので、SNSが苦手な管理人、「あらら・・・」と思っておりましたが、今回はそう言うんじゃないみたい)
皆さん、お祭りなのでしょうか?


次々と浮かぶ妄想にプロットをメモするだけで精一杯。
現在三つ同時進行で書いている上に、これ以上妄想のプロット綴るのはちょっと無理(笑)

思う存分、妄想吐き出してからじゃないとサイト閉じられない悪寒。

以下いきなり妄想。
本誌未読の方は要注意!!管理人自重できてません。完全ネタバレですm(__)m


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その女主人が持つ首筋は、歳を経ても気高く美しかったが、女主人が笑いながら下僕に授けた血は、さらに例えようも無く甘美で気高い味がして、久々に喉を潤した吸血鬼を美しく微笑ませるのだった。



甘 露




「これだけでは足らんぞ、もっと寄越せ、わが主。」

確かにそうなのかも知れない。
三十年も何も口にしていなければ、この大ぐらいの吸血鬼のことだ、もっとガブガブと血を飲みたいのだろう。しかし、その割には、この男はやつれていないのだ。
初めて地下の牢獄で会ったときのように、干からびてもいなければ、髪が真っ白になっているわけでもない。
意外と元気がいいのだな・・・と、女主は眉をひそめる。

「おい、これ以上血を分けてやるわけにはいかん。歳をとった主にあまり無体をさせるな。今、セラスに血液パッ・・・おいッ!?」

この男はまるで人の話を聴いちゃいない。
いや、正確には、聴く気が全くない。
舌なめずりをしながら、美しく、優しく、血を吸う鬼の顔で微笑んだ男は、ゆっくり上体を起こすと、差し出されていた女主人の指へとその長い舌を伸ばして、指先を舐め始めた。

「こら、馬鹿もの!!舐めるんじゃない!ちょっと、おい、絶対に噛むんじゃないぞ、放せよ、馬鹿!」

急いで手を引っ込めようとしたが、餓鬼道地獄に落ちたかのような飢えに見舞われていた吸血鬼は、眼を輝かせて主の手首を握って放さない。
インテグラが蹴り倒そうとしたが、その途端かぷりとその指先を全て口先に含んで指先を舐めまわし、執拗に傷口に舌を這わせるのだ。


――この男にうっかりと血などやるんじゃなかった!


時折あたる牙が生理的な嫌悪感を掻き立てるのか、はたまた敏感な指先に纏わりつく舌が背筋を撫で上げるような甘い感覚を掻き立てるのか。
下から掬い上げるように、目を細めて自分を見上げる紅玉の視線に絡め捕られつつ、女主人は背筋を強張らせ、蜂蜜色の肌を粟立たせた。

そして男は傷口から血の一滴すら出なくなるまで、執拗に舌を蠢かせ、女主人の指を口に含みながら化け物の妖艶さで笑うのだ。


不機嫌な顔して自分を見下ろす年老いた女主人の顔を眺めながら化け物は思う。



この女こそ自分が従うべき、人間の女だと。

この女に逢うために自分は自分の中の生命を殺し、この女の姿を見るために戻ってきたのだと。

炎と夜露のふたつを同時に秘めたその魂を持って、「闘争」にトチ狂った馬鹿な男共が暴れまわる世界で、鉄槌を下したのはこの女なのだと。



一番嫌な後始末を任され、ドラキュリーナを従えて、英国の復活を担い護国を担ってきた女。
隻眼になろうとも、歳を取り顔にシワを刻もうとも、その積み重ねた年輪こそが魂を磨き上げ、強く美しい人間への更なる階(きざはし)を、この女は昇ったのだな――と、吸血鬼は女を見て思うのだ。

そして年月を経て美しさと強さを増した、再会を切望した自分の女に、アーカードは内心頭を垂れる。


主の女の血は極上の味がした。
それはこの世の中で、自分が口に含んだものの中でも、最上の甘露。

「相変わらずお前の血は美味い。して、その血から察するに、お前は相変わらず処女な訳か。その歳になるまで嫁の貰い手も、婿の来て手もないとは、何と嘆かわしい主だ。」

しゃぶっていた女の指を名残惜しく口から離し、更に甘美さを増していたその血の味に大層満足を覚えたことを覆い隠しながら、男は皮肉たっぷりに笑ってインテグラをからかう。

今までの主従のやり取りを、艶かしいとも、羨ましいとも思いながら、頬を赤らめて眺めるしかなかったセラスの頬が、そのマスターの台詞を聞いて引き攣った。

「ちょっと、マスター!それは禁句ですって!!」とセラスが言い終わらない内に、顔を紅潮させ、眉間にシワを刻んだインテグラが拳を握って、アーカードの顔面を殴りにかかる。

「嫁の話も婿の話もあったんだ!只、相手が私の気に入らなかっただけの話だ。それに私はお前が居ない間、色々と忙しかったんだぞ!!」

眦を吊り上げて怒る女主人に、やれやれこれでは淑女や婦人には程遠いと、男は殴られながらも嘆息してみせた。

「乱暴だぞ、我が主。その歳になるまで選り好みしている場合じゃないだろうが。それに、そんなに怒るとシワが増えるぞ。」

三十年経っても見映えには何ひとつ変わったところが無い、シワひとつない吸血鬼にそう言われた女主人は、肌を上気させてさらに怒気を吹き上げる。
色々と有ったとは言え、今しがた現れたばかりの化け物の男から、顔のシワを云々言われるのは我慢ならないことらしい。

さらに怒りで震える拳で従僕を殴ろうとした時に、アーカードはその女の温かい手を両手で掴み、握られた拳の甲に冷たい接吻を落とした。
そして優雅な仕草で立ち上がると、ニヤリと綺麗に笑って見せたのだ。

「それとも私をずっと待っていたのかね。遅い、遅いと言いつつも、三十年もの間、待っていてくれたのかな?」

男は口元に皮肉な笑いを浮べながらも、目は恐いほど冷酷なまま、そう言ってインテグラの顔を覗き込む。

「・・・なっ、なに、自惚れてんだこの馬鹿が!!」
間近で男に覗き込まれ、女は顔を背けて真っ赤になる。

「でも、待っていたのだろう?」
男はそう言うと、そっぽを向いて怒気すら何処かに飛ばしてしまってうろたえる女を抱き上げて、まるで小麦の入った袋のように肩に担ぎ上げた。

「セラス、私の食事の用意をしておけ。冷え冷えの血液は好かん。常温にしておけ。」
不死を統べる王は、すでに一人前の貫禄をかもし出しているセラスへとそう言いながら、肩に担いだ女をベッドへと運ぶのだ。

「了解、My Master!」
セラスは赤らめた顔を綻ばせ、女主の部屋から入ってきた時の勢いで飛び出ていく。
こんな所でいつまでもグスグズしていたら、それは野暮ってもんだろう――そう思いつつ掛けていくセラスの背中には、「早くこの男を何とかしろ、セラス!行くな、この裏切り者め!!」と女マスターの怒声が響くのだ。



「私を待ちつづけて嫁にも行かず、貞操を守っていた訳か。なかなか泣かせるいじらしさだ。」
そう余裕顔で笑いながら、ドサリとベッドに女を落とした男に、女主人の容赦ないケリが見舞われる。
しかし、この従僕にはそんなもの昔から効いたためしが無いのだ。

「処女のまま肉体の快楽さえ知らず、男とひとつになる喜びさえ知らぬまま朽ちることは、お前には不条理だ。」
化け物の男がそう言って人外の美しさを持って微笑んだのを見た女主人は、さらに顔を真っ赤にして顔を背ける。
化け物が人間の女の条理・不条理を測るなんぞ馬鹿げている!!――そう女は思ったが、何故かその言葉は口から零れる事は無かった。


「私はもう、おばあちゃんなんだぞ。こんな女をからかって何が面白いんだ、性悪吸血鬼め。」
眉を寄せて言う、しおらしくなった女を見て、さらに男は人の悪い笑みを深くした。


「それだからこそいいんだ。年老いても今こそが美しいのが、我が主だ。」

この男は長い歴史を歩む間、こんな風に言葉を弄して、老いも若きも気に入った女を片っ端から誑かしたに違いない!
インテグラはそう思いながら覆い被さるように自分を笑って見ている吸血鬼を、目を細めて見上げるのだ。


「誰がそんな化け物の口車に乗るか、この馬鹿者めッ!!」
相変わらずの女の強情さに、吸血鬼はくくっと声を出して笑うのだ。


未だ自分を手玉にとって笑う吸血鬼は、憎たらしい以外の何者でもないだろう!――女は、自分の上に長い髪を覆い被せながら口づけしようとする、笑みを刻んだ吸血鬼を睨みつけると、反撃に出るのだ。

叩いたり、殴ったり、あるいは引っ掻いたり、銃を撃ったりと、淑女にあるまじき暴力の嵐を三十年ぶりに戻った従僕に見舞うことになった満月の夜。

しかしその静謐な満月の夜、結局は仕舞いに、温かく柔らかい唇の接吻だけを、従僕に許した女主人なのだった。






これぞ最終話効果!
珍しく甘い仕上がりになりましたとさ♪



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