妄想タレ流し。
限られた時間の中で、どこまで書けるかチャレンジ!(やめなはれぇぇ)
よく考えたらタイトルが、「敵は海賊」ッぽい感じに・・・・・・
ここら辺は、本家に載せる時、改める必要がありますね。
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我が名はインテグラル、文句がある訳!?その1
自分の負わねばならぬ責務と、歩まねばならぬ道を、その手で選び取った少女の強張る指先を見つめて、吸血鬼はとても満足そうに笑った。
そう、これでこそ、ヘルシングの人間だ。
自分を従えるヘルシングにふさわしい人間だ!
吸血鬼は、心から満足そうに笑った。
こんな気骨ある少女が、これからの自分の主人になろうとは、何とも愉しいことだ!――新しい主人に満足したらしい吸血鬼はニィっと笑った。
その笑いを、身内を殺してまで機関と家の名を継いだ自分への嘲笑――と捉えたインテグラは、キュッと口角を引き上げると、座っていても見上げる巨躯を誇る拘束衣に包まれた吸血鬼を睨んだ。
しかし、その魔物に苦情を言う前に、自分を庇って銃弾を受けた腕から血がポタポタと零れ落ちるのを見た少女は、顔を青ざめさせながら自分のリボンタイをシュルシュルと解くと、無言のままそれを吸血鬼の腕に巻きつけたのだった。
「―――何をしている?」
一体この人間の子は何をしているのか?と、少女の突飛な行動に、魔物は整った顔を傾げて問うた。
「決まってるでしょ、吸血鬼。止血よ、止血!銃弾の傷は熱も出るのよ。早く医務室に行って手当てをしなきゃ!」
少女は男の腕を無造作に掴むと立ち上がる。
そして目にした惨劇に眉をひそめると、その現場をあえて心に刻み付けるように見渡してから、吸血鬼の手を引いて歩き出そうとした。
――傷などあっという間に再生するのだがな。この娘は、吸血鬼の不死性を知らんのか、ヘルシングの癖に。
魔物はそう思ってちょっと眉を潜めた。
脆弱な人間の身体と同等に扱われた事が、不死者の王と呼ばれる魔物の自尊心を刺激したようだったが、少女の真剣な眼差しを見るとその心配っぷりが愉しくなり、吸血鬼はその事実を告げないことに決めたようだった。
「―――ウォルターは、何時帰ってくるのかしら・・・・・・この後始末は彼にしか頼めそうもないわ。」
そう呟いた少女は、この惨劇を巻き起こした張本人の手を握ると、それを躊躇なく引っ張って、長い間封鎖された地下の部屋を出て行こうとするのだった。
ムッとする血臭に鼻の頭にシワを寄せつつも、そこいらに散らばった人であったものの欠片や臓物を避けるように、インテグラは足を進める。
そしてその手は、自分より遥かに大きく、そして凶暴で獰猛であることを今しがた確認したばかりの魔物の手が握られているのだった。
それは自分を「ご主人様」と呼んだ化け物をたやすく信頼した愚か者の行為なのか、それとも潔癖な資質と剛毅な心根が合わさったものから出るものなのか・・・・・・吸血鬼は赤の目を細くして少女を見たが、この少女が醸しだす確固たる意思の存在を嗅ぐと、『この少女はどうやら後者に属するらしい』と、また満足そうに笑うのだった。
「ねぇ、痛いでしょ?もうちょっと我慢してね。ええっと・・・アー・・・ア・・・あれ??」
う~~ん、何て名乗ったっけ??
少女はチラリと振り返り男の顔を見る。その眉間には、歳に似合わぬシワが寄っていた。
「・・・・・・アーカード。」
「うんっ、今度は覚えたわ、アーカード。」
吸血鬼の傷を真剣に心配したり、告げた名前を忘れたり。
今までこんな風にどっかが抜けている風な主人はいなかったものだが・・・・・・と、アーカードは歴代のヘルシング家の当主を思い出す。
この新しい主人は、自分が欲していたものを埋める、自分に相応しい、底知れぬ暗い渇望を抱える己を満たし、悦びを与えてくれる、そんな主人になるであろう――と、先ほどは思えたのだが。
意外と何かが欠けている・・・いや、抜けている娘なのではないかと、アーカードはその華奢な後姿をじぃ~っと見つめたのだった。
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うぉぉぉぉーー時間切れ!!
次回に!!
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