到彼岸〔とうひがん〕・妄想MEMO 【パロディ】クロイツェル・ソナタ その11
【個人的妄想のメモと気が向いたときの近状記録】 ここはヘルシング同人サイトの2次創作専用のブログです。 妄想の糧やオタの日常を呟いています。 心当たりがないのに、何故か迷い込んでしまった方は、速やかにお帰りくださいませ。
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〆なきゃ~そろそろ〆なきゃ~と言う、そんな後半に突入。

お題である「18禁」の部分は全然、一欠けらもない状態ですが・・・このまま突っ走ります。


その・・・18禁は今回、ねっちりと書いてみようかな~という野望なんですが、「ねっちり、執拗に、エロ」よりは、単にダラダラになりそうな気も・・・しなくも・・・ない。(笑)

大人の事情で、その部分は、本家に移動して最後に書く予定でおります。
「いつまで待たせんのよ、18禁マダー!?」な感じですが、もう少々お待ちくださいませm(__)m


そして今回も、許容できるお心の広い方のみ、お読み下さいませm(__)m



【ご注意】
・お題は「アーグラでホストパロ 18禁」です。
・格好いいお嬢さまや旦那が出てくる話には、到底、なりそうにもありません。
・完全なるパロディです。ヘルシングの内容からは大きく外れております。


以上をご了解の方のみ、「続きはコチラ」をクリックしてお読み下さい。



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クロイツェル・ソナタ その11








その日はコートを着るまではなかったが、割りと冷え込んだ日だった。



これから次第に寒い季節へと移り変わる予兆が曇天に宿っていたその日、インテグラはハインケルからの言いつけ通りの手土産を持って、手にしたメモを覗きながらお目当てのマンションを探していた。

あまり早い時間では、まだ休んで居るかもしれない。かと言って遅い時間では、出勤前の慌しさでかえって邪魔になるから――そんなハインケルの言いつけ通り、午後のティータイムにお目当てのマンションにたどり着いたインテグラは、インターホン越しに入館の許可を求めて、無事にその承諾を得る。

そして少々耳に痛いブザー音と共に開いた扉をくぐり、エントランスへと入り込んだのだった。




ハインケルが、相手に今日の午後、インテグラが謝りに行くから――と伝えていたらしい。
インターホン越しの声はぶっきら棒で不機嫌そうだったが、怒っているわけではなさそうだった。


何もわざわざあいつの家に行って謝る筋合いもないし、自分は何ひとつ悪いことをしたとは思っていない――インテグラは眦を吊り上げてハインケルにそう詰め寄った。
だが彼は、「でもね、インテグラ。彼は足首が脹れて歩くのにも痛みを伴うような怪我をしたんだ。君も口の中を切って多少頬を脹らしたが、あとは小さいたんこぶで済んでいる。どう見ても彼の方が重症だろう?」と、インテグラを諭したのだった。


確かにその夜、あの狡猾な狐のような男は、営業用の微笑を浮かべながらも時折眉根を寄せ、足を引きずっていた。

反目し続けるのは勝手だけど、仕事を上手く運ぶのが内勤の務めだろう?彼の協力がないと、それはスムーズにいかない訳だよ。餓鬼のように我を張るんじゃなく、少し大人になって仕事だと割り切ればいいじゃないか。それは今後の君の役にも立つことだから―――そんな尤もなことを、尤もらしく言われると普通は腹が立つものだが・・・・・・何故かハインケルに言われると、インテグラは「そんなもんかな?」と思ってしまう。
それは人生経験と人柄がなせる技なのだろう。


「ここでは・・・・・・同僚の視線がそこかしこから注がれる職場では、マクスウェルは素直に君の謝罪を受け入れられないし、君の謝罪を受け入れたあと、自分もムキになったことを謝りたいと思っても、ここでは絶対に出来ないだろう。彼はそう言う性格の持ち主なんだ。
だからだ、インテグラ。君が彼の家に行ってみた方がいい。」


あの細面の狡猾で冷徹な顔の男が、自分に謝りたいと思うなんて!そんなの絶対にある訳はないだろう?!――と思ったインテグラだったが、普段から自分の思慮に欠けている部分を指摘してくれるハインケルの言葉に従うのは、きっと悪くない結果を生むに違いないのだ・・・・・・

そう判断した彼女は、偶には大人の態度を見せてやるのも必要だ――と自分自身を何とか納得させると、憮然とした面持ちでエレベータに乗り込んたせのだった。







エレベータを下りた通路で向こうからやってくるその女性に、インテグラは見覚えがあった。

透けるような白い肌は血の気が薄く生気に欠け、それだけ見れば儚い印象なのだが、黒に近いダークブラウンの大きな瞳と、ぽってりとした厚い唇はあまりにも肉感的で、儚い印象とはかけ離れていた。
それにブルネットの髪と透ける様な肌の対比が鮮明なその女性は、何故かインテグラに貪欲なイメージを喚起させるのだ。

遠目にも目を惹く豊満なスタイルは、同性のインテグラが溜息をつきたくなるもので、年齢不詳のその女性は確か店の常連だったはず・・・・・・と、インテグラは記憶の糸を手繰った。


――確か、いつもマクスウェルのヘルプをしてくれる男の上顧客だったはずだ。このマンションの住人だったんだな・・・・・・


インテグラはその女性に通路ですれ違いざま軽く礼をした。


日が射さない曇天の日なのに、女は割りと濃い目のサングラスを掛け、日傘を手にしていた。そしていつも店に訪れる時のような露出が多い格好とは異なり、肌を全て覆い隠す厚手のハイネックにくるぶしが隠れるこれも厚手のパンツスタイルに襟を立てたコートと言う着込み方は、いくら冷えたとは言え秋空にまるでそぐわない真冬の装いだった。


女は礼をした人物がインテグラだと気がついたようで、サングラスの奥の視線を彼女の顔にじっと注ぐ。


その視線を浴びた途端、インテグラは背筋にビリビリと電流が走ったような不快な気持ちに襲われ、肌を少し粟立たせた。
その視線は人を突き刺すような圧力を持っていて、ねっとりと絡みつく不快さは、妬みとか恨みとか――そんな負の感情そのままだった。


サングラスの奥の瞳がすうっと細まり、インテグラを凝視する禍しい視線が鋭さを増す。

すれ違いざまインテグラに負の感情の視線を投げつけた女は、何も言わずに無言のままエレベータへと向かったのだった。


インテグラは振り返り、その均整の取れた豊満なスタイルの女を鋭い視線で見送る。


今のあの視線は―――インテグラの知る、吸血鬼が人を誑かす魔眼と同じものだと断定するには微妙なものだったが、明らかに呪いや怨みや嫉みをたっぷりと滴らせた、人の心を壊疽させる類の物だった。


とても禍々しい嫌な視線に眉をひそめながら無意識に胸で十字を切った彼女は、マクスウェルの家に入って、ここについ今しがたまで訪問者がいたらしいことを悟る。
さっきの女性はこのマンションの住人などではなく、マクスウェルに逢いに来ていたのだと合点が入った彼女は、先程の視線は俗に言う「嫉妬」と言うものなのだと、初めて気がついたのだった。











「で、ちゃんと謝ったのかい、インテグラ?」

日が暮れて店に出勤してきた彼女に、ハインケルがそう尋ねた。


「・・・・・・一応は謝った。憮然としていたけど、でも、謝罪は受けようと言ってくれたよ。」
インテグラは勤務表を広げながらそう素っ気無く返す。


「――で、彼からは?」
そんな彼女をさらに覗き込むように、ハインケルは顔を寄せた。


「何て言うか、信じられないんだけど・・・・・・自分にも非があった、商売道具の顔を傷つけたのは謝ろう――と、こう、謝罪の態度には遠かったけど、そんな言葉を返して寄越したよ。」


インテグラは謝罪には聞こえない居丈高な謝罪をしたマクスウェルを思い出して眉を顰めた。
いい大人があんな態度はないだろう?と思うのだが、それでも普段職場でしか見たことがない彼の態度から考えたら、画期的と言って良かっただろう。


「ふぅ~ん、そっか!良かったな~~!!やっぱり直接、土産を持って訪問したのが効いたみたいだな。」
ハインケルは何故かカラカラと楽しげに笑った。


確かに。彼の部屋はその几帳面な性格を反映した綺麗さで、掃除も手入れも行き届いていて居心地が悪いくらい清潔だった。それは確かにイメージそのままだったのだが・・・・・・まさか、あんな手土産を喜ぶなんて、インテグラは思っても見なかったのだ。

怒ってはいないようだったが、あの土産を差し出したとき、ぶっきら棒で不機嫌そうな態度がゆるんだのを見て、本当かよ?!インテグラは目を疑ったのだ。


「ハインケルは情報通だよな。どうしてそんなことを知ってるんだ?」
インテグラはさも不思議そうにハインケルに尋ねた。


素直に感嘆の目で自分を見つめるそんなインテグラに、「蛇の道は蛇って言うだろう?」と、ハインケルは少々不敵に見える笑いを零す。


「ああ、そう言えば!――マクスウェルから、これを貰ったんだ。」
インテグラは懐から四角い箱を取り出した。


「――葉巻入れ?マクスウェルがかい?」
それはハインケルにも意外だったらしい。


「うん。前に顧客から貰ったらしいけど、彼は葉巻を吸わないからって。どうせだからお前にやるって言われた。」

そんなものをこの男から貰うのは癪だし、どうせ使わないだろう――と、インテグラは思ったのだったが・・・・・・彼がひょいと投げて寄越したそれは、今使っているのと似た雰囲気の純銀製のアンティークらしかった。
燻した感じの程よい輝きの銀に、花手綱(ガーラント)模様が彫られたそれはとても手が込んでいて、所々にインテグラの瞳に良く似た色のサファイヤとおぼしき宝石の粒が花を咲かせているデザインが何とも魅力的だった。
その葉巻入れの繊細優美さは、インテグラの好みにぴったりだった。


「せっかくだし、中々素敵なものだから。一応、使ってやろうかと思って。」

そう言って青玉色の瞳を微笑させ、貰った葉巻入れを懐に戻したインテグラを見て、ハインケルは目元を綻ばせる。


自分が入れあげているホストの好きな煙草の銘柄を知らぬものはいないだろう。
ましてや、それが紙巻か葉巻か。それくらいはすぐに目が行くものだ。
「使わないから、お前にくれてやる、インテグラ。」そう云ったマクスウェルの言葉を信じて、葉巻入れを貰った目の前の新人は、今みたいに嬉しげに微笑して見せたのだろう。

マクスウェルにそっちの趣味はないのはハインケルも知っているが、しかし、この新入りは強情で冷然でとっつき難いほど堅牢に思えるのに、そのガードがふとした拍子に緩んで幼いような清廉な素顔が垣間見えるのが、妙に人を惹きつけるのだ。
多分、あの強情なマクスウェルもそうなのだろう――と、ハインケルは考える。

それにこの男はどこか、他人には汚しようがない潔癖なものを持っていて、世の条理を清濁併せ呑んで渡っても、そんな清らかな強い部分は濁ることが無さそうなのだ。

なのに・・・・・・なのにこの男は、仄暗い。

その影にはきっと毒があり、人には告げられない何かを抱えている孤独がある。


ハインケルは、冷たい夜露と全てを焼き尽くす炎を同居させている中性的で端整な面差しの蜂蜜色の肌をした摩訶不思議な同僚を、肩肘をついて眺めたのだった。



「でも――今日はちょっとタイミングが悪かったと思う。マクスウェルはいい頃合だったから何も問題はないと言ってたけど、彼の恋人の訪問を邪魔したみたいだった。」


インテグラが失敗したな~と言う顔をしてみせてそう言葉を零す。
それを聴いたハインケルは眉をひそめた。


「あの家に、誰か――女が来ていたのかい?」


不可解そうな顔つきでそう問うハインケルに、インテグラは夕方のすれ違った女の顛末を話して聞かせた。


「――もともと枕営業が好きなタイプじゃないし、デートをしなくちゃならないとしても、自分の家に呼ぶような真似はしない。それに彼は他のホストの上顧客を恋人にするようなタイプじゃないよ。・・・・・・相手があの女だったら、気にすることはないよ、インテグラ。君には言わなかっただろうけど・・・・・・担当が居るにも関わらずモーションをかけてくるあの御婦人に、マクスウェルは実は辟易している筈だから。
――――しかしなぁ~何で招いてしまったんだろう?彼らしくもない。」




「何で招いてしまったのか、自分でも不思議だ。こう云うことは、今までなかったんだがな。」

マクスウェル自身もそうポツリと漏らしたのを聴いた時は、そんなに気にも留めなかったのに・・・・・・



ハインケルの言葉を聴いて、マクスウェルの呟いた言葉を思い出したインテグラは、すれ違ったときの女の禍々しい視線を脳裏に鮮明に思い浮かべる。

人の心を壊疽させる類の禍々しさを宿した、恐ろしい目つき。


それを思い出した彼女は、口を引き結びながら机に肘をつくと、歳に見合わないシワを眉間に刻んだのだった。





つづく


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マクスウェルが喜ぶ「手土産」は、謎のまま(笑)皆様、色々お好きなようにご想像下さいませ。


ハインケル・・・意外といいよなぁ~好きだ、オレ!・・・とか思いつつ書いてるので、そのまんま感情が出ています(笑)
結構、女の心理を読めるいい男(笑)
ユミハイのコンビを考えても、ハインケルは気遣いの出来るいい子な気がしますw



さあ、次は旦那を出すぞwwww




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